甘えんBoy



「はぁ…疲れた」


舞と別れ、ようやく家に着いた


はやくシャワー浴びて、寝ちゃいたい


…だが、家の前にはいつものように女の子でいっぱいだった


…もう勘弁してよ



「あの~…そこは」


「あっ!龍貴君のお姉さんですかっ!」



一人の女の子に話かけたのに、一斉に詰め寄ってきた



「あの!この手紙渡してくださいっ!」


「調理実習でクッキー作ったんです!」


「オソロのぬいぐるみ作ったんですけど…」


「アドレス渡してくださいっ!」




みんなが我先にと私に詰め寄り、それぞれが口々に自分のプレゼントと想いをぶちまける



ものの数分で私の両腕にはプレゼントやら手紙やらの山ができた




「「「お願いしまぁぁす」」」



「……………はぁ」



渡し終えた女の子達は満足げに帰っていった



…いつもの光景ながら、まだ慣れない



…てか、いつになったら私が姉じゃないのがわかるんだ




ため息をつきながら、玄関のドアを開けた


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