甘えんBoy
「……り、恵梨っ!」
「…ん?」
体をぐらぐらと揺らされる感覚がして、私は重たい瞼を開けた
「…ったく、やっぱ寝てた」
「…龍貴?」
あ、私ベッドの上にダイブした後寝ちゃってたんだ
「はやく風呂入れよ」
「はいはい…。わかってるよ」
私は重たい体を起こして、立ち上った
龍貴が私の部屋にいるのはもう当たり前みたいな感じ
勝手に入ってくるし、勝手に帰っていく
一応私は女で、龍貴は男だけど、全く関係ない
…少なくとも私はそう思っている
「…てか、はやく帰ってよ」
…だがしかし、いくら関係なくても着替えを出したりするのに、見られたくはない
「は?別に今さらいーじゃねぇかよ」
「…いいから。でてってよ」
私は疲れていたからか、少しイラつきを感じていた
それが声にもでていたらしい
「…お前、誰に向かってそんな口聞くんだ?」
ベッドの上で龍貴がニヤリと笑った気がした