学生さん
　ある程度効果はあった。


　ドリンク剤を飲んだ後、コーヒーを一杯飲み、トーストを齧って一日をスタートさせる。


　さすがに朝の栄養補給には、こういった幾分軽めの食事がいい。　


　あたし自身、食事を取ってから、カバンに必携品を詰め込み、自宅を出て通りを歩く。


　開告大周辺の学生街は大概、朝までオールナイトのような感じの雰囲気がある。


　だけど、あたしは夜は睡眠に充てていたから、絶対徹夜はしない。


　その日やれなかったことは次の日に回す。


　それでも構わないのだった。


　文学部の大学院生などは、教授・准教授・講師など学部の教育責任者や、美智香たち助手のお手伝いをさせられる。


　あたしはカサ研に朝九時から夕方の五時ぐらいまで詰めながら、一日の三分の一ぐらいをそこで過ごす。


　そして研究室が閉まってしまうと、図書館に移動するか、学食に食事を取りに行っていた。

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