学生さん
らないわけじゃなかった。


 むしろ学内のカフェは居辛いのもしれない。


 そういったことを彼が感じたようだったら、あたしの方がフォローする形で、


「じゃあ、ファミレスに行きましょ」


 と言う。


 キャンパスを抜けて、近くのファミレスで話をする。


 謙太は食事はたくさん取る方だ。


 少食じゃない。


 食べ過ぎるぐらい食べていた。


 あたしはそんな彼を見ながら、


「毎日書き続けてるんでしょ?」


 と訊くと、謙太は箸を止めずに、


「ああ。作家は書かないと腐っちゃうからな」
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