学生さん
 あたし自身、そういったスタイルに慣れてきつつあった。


 河西教授は未だに、紙に書かれた本や資料などを具(つぶさ)に読み込み、それを使って論文などを執筆されていたのだが……。


 あたしは昼間の昼食兼休憩時間が終わると、研究室に舞い戻る。


 午後五時の研究棟が閉まる時刻まで研究室にいて、夕方になると謙太のケータイにメールするか電話するかをして、待ち合わせしていた。


 まだ夏の到来には早かったのだが、あたし自身、シャツは幾分薄着になっていたのだし、穿くジーンズもなるだけ生地が薄い夏物に切り替えつつある。


 あたしは研究室を出て、自宅マンションに帰るときはもうすでに午後七時を過ぎていた。


 早くもビールなどは夏物が出ている。


 あたしは帰り際に買っていくのだ。


 一日に飲む量は必ず一缶。


 それに休肝日も欠かさず作っていた。


 あたしは疲れを入浴と軽いアルコールで癒す。

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