学生さん
第2章
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 あたしは謙太とは学年が一つしか違わないし、一年次から始まるゼミには彼が飛び込みで参加していたこともあったので、一緒だった。


 日々、英米文学の本や英字新聞、英語で書かれた雑誌などを読み漁る。


 あたし自身、毎日学校に行けば退屈しなかった。


 研究室には一人一台パソコンが置いてあったし……。


 検索エンジンで必要な文献を調べることもある。


 あたしはさすがに入った当初はマシーンの操作に慣れなかった。


 あたしは平成生まれだが、限りなく昭和に近いので、高校時代学校に置いてあったパソコンはどれも旧型だ。


 確かにキーを打つのには抵抗がなかったのだが、大学入試の勉強のときはシャープペンシルと消しゴムを使って、ノートに手書きしていた。


 あたし自身、家が貧しくて、両親が学費を出すのがやっとだったので、パソコンは学校のOA室にあるものを使っているのが実情だった。


 高校のとき、一応パソコンの授業もあったのだが、あたしは教えてもらった操作しか出来なくて、大学の学部時代に手書きでレポートを書いて出したこともある。
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