学生さん
第13章
     13
 ゴールデンウイーク明けの授業が終わって、一息つけたとき、あたしは学食で幾分遅い昼食を済ませてから正門を出た。


 そしてそのまま謙太の住む1Kのアパートへと向かう。


 暑さが増していた。


 肌には汗や脂が浮いている。


 あたしは歩きながらも疲労を感じていた。


 この気候が体調の悪くなる原因だとも思っていたのだし……。


 実際、カサ研にいるときはコーヒーをがぶ飲みしていたから、少し胃腸の調子が壊れ掛けていたのも事実だ。


 あたし自身、体調には万全に気を付けながら、毎日を過ごしているつもりだったが、やはり胃や腸の具合が悪い。


 少し下痢気味のときもある。


 そのときはトイレに駆け込んでいた。


 あたしは謙太の住む部屋に着いて、玄関先で呼び鈴を押す。
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