学生さん
 謙太はベッドに横になっていた。


 おそらく満腹になり、疲れてしまっているのだろう。


 あたしは後片付けを済ませ、部屋の整理整頓が済んだことを確認して、書斎兼ベッドルームへと入っていく。


 狭い部屋だが、生活感があってよかった。


 やはり家賃が安くて、居心地こそ悪いものの、不自由していることはほとんどないようだ。


 あたしは一緒のベッドでしばらく横になる。


 その日は午後八時過ぎまで一緒にいた。


 二人きりで過ごせる時間を大切に思いながら……。


 そして大型連休が終わり、本格的な夏が始まったことも感じ取っていて……。
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