magnet
ぼんやりと光を見た後視線を元に戻した。
「先輩ってジュース系飲まないイメージがあったんですよね」
「――ただのイメージだよ」
「だから、ギャップがあるな。と思って」
「ふーん。で?いつまで悩んでんの」
「本当は飲み物を買うのはついでだから迷ってるんです」
ついで?さっき飲み物買いに来た感じの事言わなかったけ?
首を傾げていると朔は横目で私を見た。
「教室からここちゃん先輩の姿が見えたから来たんです」
「……そっか」
返す言葉が見つからず俯き、髪を弄る。特に意味はないけど。
やがて暫くして機械音と落ちる音がした。