magnet
結局の所いてもいなくても同じなのだ。性質は変わらない。私を苛立つ方向へ陥れているのだから。
こんなにグダグダ考えるのは私にとって極稀じゃないかと思い始める。
だからなのか解決する方法を私は知らない。検討もつかない。
「……」
あー……駄目だ考えるのは合わない。
今度会ったら思ったまま吐き出してやろう。うん。そうしよう。それがいい。
そう決めてすぐ、思いの外その瞬間はやってきた。たまたま出会っただけの話だけど。
「う……わ。先輩」
「――そんな嫌そうな顔しないでよ」
私も今までそうだったかもしれないけどそれは棚に上げることにする。今は優勢順位が違うのだ。
「ちょっと話あるんだけど」