キレイな町のよくあるカフェで。






「それでさー、その後すごいお店の雰囲気悪くなっちゃって!!多分、その男の人も雰囲気に耐えきられなかったみたいでさーぁ1万円置いて『お釣りいりませんっ!』って出て行っちゃったの。

本当なんかドラマのワンシーン見てるみたいだったもん。」


土曜日の朝食を食べてる最中、さっき突然思い出した昨日の出来事をキッチンにいるパパとママに話す。


パパは『ガハハハ』と笑って、見たかったな〜と、付け足した。
ママは『そのお姉さんすごい勇気ねぇ〜…。
それよりもも!食べて見てよっ!こ〜れ〜!パパと一緒に考えた新しいお店のメニューなのよ♪』なんて言う。

流された感でいっぱいだ。

さっきっからしていた美味しそうな匂いの正体があたしの目の前に現れた。


なんとも言えない心境で、ママが作った緑色のスープをスプーンで一口すくう。



『…おいしっ‥。』


素直に私の口が喋った。






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