短編小説集*イベント編*
『ピルルルッ』
『ピルルルッ』
ポケットから懐かしい音がする。
僕の大好きな音。
ケータイの受信ボックスには久しぶりに見た彼女の名前。
『奈央美』
僕はケータイを握り締めて、メールを開いた。
【やほ!
今へいき?】
僕は少し頬をゆるませた。
【大丈夫だよ】
他愛のない話をしてしばらくすると奈央美が言ったんだ。
【谷島くんさ
まだ私のことすき?】
僕はすぐにYesの答えをうった。
でもふと思い出したんだ。
今日は嘘つきの日。
気持ちと裏腹な答えを送ってみる。
【そっか…
いい人が見つかったんだね!
おめでと!
じゃあバイバイ!】
彼女からの返信。
そのあと僕はメールを送れなかった。
実際には返信したんだ。
今日何の日か知ってるかと。
なんのこと?
と言われて僕はメールを送れなかった。
なぜだろう?
取り消す気にもなれなかった。
嘘つきな日に影響されて心まで嘘つきになってしまったんだろうか?
僕は土手に寝転がった。
目からはなぜかしょっぱい雫が流れてる。
もう何がなんだかわからないや。
あべこべな気持ちを心にためて、僕は空を見る。
きれいな星。
僕の今までの人生で一番大切な恋は、彼女の好きな星に見守られて終わった。
『ピルルルッ』
ポケットから懐かしい音がする。
僕の大好きな音。
ケータイの受信ボックスには久しぶりに見た彼女の名前。
『奈央美』
僕はケータイを握り締めて、メールを開いた。
【やほ!
今へいき?】
僕は少し頬をゆるませた。
【大丈夫だよ】
他愛のない話をしてしばらくすると奈央美が言ったんだ。
【谷島くんさ
まだ私のことすき?】
僕はすぐにYesの答えをうった。
でもふと思い出したんだ。
今日は嘘つきの日。
気持ちと裏腹な答えを送ってみる。
【そっか…
いい人が見つかったんだね!
おめでと!
じゃあバイバイ!】
彼女からの返信。
そのあと僕はメールを送れなかった。
実際には返信したんだ。
今日何の日か知ってるかと。
なんのこと?
と言われて僕はメールを送れなかった。
なぜだろう?
取り消す気にもなれなかった。
嘘つきな日に影響されて心まで嘘つきになってしまったんだろうか?
僕は土手に寝転がった。
目からはなぜかしょっぱい雫が流れてる。
もう何がなんだかわからないや。
あべこべな気持ちを心にためて、僕は空を見る。
きれいな星。
僕の今までの人生で一番大切な恋は、彼女の好きな星に見守られて終わった。