水曜日の彼女
　彼女は俺を見た。

　目尻が下がり笑顔になって、

　「おはようございます。」

　と、返事をしてくれた。


　俺の事覚えてくれている!!


　マジで嬉しい!!


　顔がにやけてしまう。ヤバい、にやけたまま顔が戻らねー。


　我に返って彼女をを見るとクスクスを笑っている。

　よっぽど俺の行動が変だったらしい。

　…恥ずかしい。顔が熱くなるのが分かる。


　彼女がレジに近づいて来た。


　「先週は有り難うございました。」


　「いえ、全然…。」

　恥ずかしくて顔を上げる事が出来ない。


　「どうかしました？」

　笑いながら顔を覗き込んでくる。


　「いやっ、何でも無いです。」

　何とか冷静に保とうと商品を受け取りレジを打つ。が、いつものようにいかない。


　彼女に悟られないようにするのがやっとだ。


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表紙・目次

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