水曜日の彼女

 「先週、雨降りましたね。」

 今度は俺が尋ねた。

 「ええ、けど上手く雨にあたらなくて傘を使わなかったんですよ。」


 信じられない。あの彼女と普通に世間話をしている。


 「お仕事頑張って下さい。」

 と、言って俺は商品を渡した。


 「有り難うございます。」

 商品を受け取った彼女はそう言い残しレジから離れた。


 俺は胸が一杯になった。


 「ありがとうこざいました!」


 彼女の背中に向かって頭を下げた。


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