水曜日の彼女
まるで待ち伏せしているみたいだよな。…ここで待つの止めよう。
俺は従業員出入り口から少し離れた所で待つことにした。
待つこと15分、ようやくチカが従業員出入り口から出てきた。
「ごめーん。待ったあ?」
あまりにも軽い言い方だったからカチンとくる。
「待ったじゃないだろ?無理に呼び出しておいてさ。」
「あー、そうだよね。ごめんね、来てもらって。」
本当にそう思ってるのか?
適当に合わせてるだけのような気がする。
「もう無くすなよ。」
自分の気持ちを抑えて、俺はチカのノートを渡した。
「うん、ありがとね。助かったよ。」
チカがノートを受け取って、ニコッと笑った。