水曜日の彼女

 今度は望さんが口を開いた。


 「ところで2人って…」


 「ただの大学の友達ですよっっ!」

 望さんが何を言おうとしてたのか容易に分かったので慌てて否定した。


 「そ、そうなんだ。」

 俺の勢いにたじろいでいる。


 やっぱり疑われていたか。

 望さんだけには誤解されるわけにいかない。


 「そんなに否定しなくてもいいじゃん。」

 チカがふくれている。


 …よほど疑われたいんだな。


 望さんに会えたのは嬉しいが、このままチカと一緒いない方がいい。


 「じゃあ、俺、帰るわ。」


 「あれ?待ち合わせてたんじゃないの?」

 望さんが聞いてきた。


 「いえ、ノートを渡しに来ただけなんで。」


 すると、予想外の言葉が返ってきた。

 「だったら送るよ?車で来てるから。」



 え?



 それって一緒に帰れるって事?


 俺はただ唖然とした。


 マジで?そんな展開アリかよ。


 
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