水曜日の彼女
「あと、全然遊ばないでバイトに真面目に取り組んでいる所や自分の事を良く見せない所も。ヒデ君は今まで私が出会って来た子とは違うなあって思ったの。」
本当に誉めてる?
「本当に良い意味ですか?」
俺はもう一度尋ねた。
「本当よ。凄く良いなあって思ったの。」
そう言いながら俺の方を見て笑った。
望さんにそこまで言ってもらったのに素直に喜べなかった。
それは誉められている気がしないだけじゃない。
望さんの笑った顔が少し悲しそうに見えたからだ。
前方にバイト先のコンビニが見えた。
「家までの道案内、お願いね。」
望さんには特に変わった様子はない。
俺の気のせいか。
こうして初ドライブは幕を閉じた。