中二病
幼馴染み

私には、幼馴染みがいる。
異性で、名前を、蓮實 秀明[ハスミ ヒデアキ]。
まあ、こういうのもなんだが、割にイケメンでもてるし、友達も多い。
小学校のバレンタインデーには必ずチョコを貰っていた。

けれど。


そんな彼は、今では引きこもり。

虐められているわけじゃない。
嫌われているわけじゃやい。




ギャルゲヱをやるためだけに学校を休んでいるのだ。




本当、馬鹿みたいな理由。
中学校の頃までは、頭が良かったのに、今では落ちこぼれ。
留年しないように最低限しか学校に来ない。

それと、幼馴染みといえど、名ばかりだ。
私みたいな地味子は、当たり前のように彼と遊ぶことはなくなった。
彼は明るくて、私は暗くて。
いつのまにか、距離感を感じて避けるようにして、……同じ高校になったけど、中学校の頃だって、数回しか話したことがなかった。
仲良かったのなんて、小学校の中学年まで。
昔は『白露』と呼んでくれていたのに、今では『秋澤』。
私から離れたのに、初めてそう呼ばれて悲しくなった。




ーーーぴんぽーん





そんな私が彼の家に来たのは、理由がある。
一ヶ月くらい来ていない蓮實の机には溜まりにたまった、書類があるのだ。
それを、同じ住宅だからと、先生に頼まれた。

なんか、気まずい。


あーあ、最悪だ。




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