妄想乙女の恋事情
放課後。
「おーい!こっちこっち~!」
言わなくてもわかってるよ…。
沙希ちゃんは超ハデハデだから一目でわかる。
今日の服は、ピンクの蛍光Tシャツに黒と青のストライプのパーカ。
下は黄色い星の模様がある青のミニスカートだった。
「今日もハデだね」
「そう?地味な方だと思うけどぉ…」
ぶつぶつ言ってる。
「何言ってんの」
後ろから澪ちゃん登場。
まあ、少女漫画通りシンプル。
でも、シンプルにもほどがある。
白Tシャツに黒のパーカ。
スキニージーンズである。
「澪たん何その格好!」
「今日は時間がなかったからあったのをちょちょいと」
「にしても地味すぎだよお~!」
「その分アンタがハデだから大丈夫よ」
「さげぽよ~」
とりま洋服屋さんに向かった。
「むきゃ~!カワユス~!」
ピースマークのついたパーカを持った沙希ちゃんはテンションMAXだ。
「ココの店、いつ見ても目が痛くなるわ」
澪ちゃんが店を見渡す。
店の名前は【RI-SA】
「でも、よく見たら可愛いのもあるよ♪」
沙希ちゃんはハデだけどセンスがいいから似合うっていうか可愛く見えるっていうか…。
「唯はいいの?」
「アタシ?アタシは甘い系のがほしいんだよね~パステル色の」
「じゃあココとは正反対のとこだね」
「ま…まあそういうことかなっ」