シュークリーム
がむしゃらに頑張ろうとする気持ちとは裏腹に、無理を続けていた体はとっくに限界を越えていたんだと思う。


プロジェクトの発表が一週間後に迫っていたある日、いよいよ立ち上がれなくなる程の目眩に襲われてしまった。


だけど、どうしてもそのことを誰にも気付かれたくなくて……。


私は目眩が落ち着いた一瞬の隙に椅子から立ち上がって、必死に平静を装いながらフロアを抜け出した。


そのあと、人目に付かない場所でうずくまっていた私を探しに来てくれたのが、村上君だった。


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