シュークリーム
「暇そうな沙耶にプレゼント! 私、今から会議だからよろしくね〜」


「へっ……?」


ニッコリと笑った久美は、クリップで留めてある書類を持って立ち上がった。


「ちょっ、待ってよ! なによ、これ!」


「なにって、明日の朝一の会議で使う書類だけど?」


「そうじゃなくて!」


「いつも通りの部数をコピーして、私のデスクに置いといてね」


「だから、どうして私が……」


眉を寄せながら久美にファイルを突き返すと、彼女が満面に悪魔のような笑みを浮かべた。


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