シュークリーム
村上君は自分用の焼酎も淹れたあと、私に笑顔を向けた。


「じゃ、今週もお疲れさん」


「あっ、お疲れ様……」


グラスを出した村上君に釣られて、私も慌ててグラスを持ち上げる。


氷がカランとグラスの中で踊り、キンッと音が鳴った。


乾杯した直後に焼酎を一気に飲んだ村上君は、またすぐに同じ物を注ぎ足した。


「やっぱり、仕事の後の一杯は最高だよな〜。これのために頑張ってると言ってもいい時があるくらいだし」


そう言って笑う彼がどこか幸せそうにも見えて、胸の奥がキュンと締め付けられた。


< 65 / 131 >

この作品をシェア

pagetop