シュークリーム
アルコールの力も手伝ってか、仕事の話に熱が入るうちに随分とリラックス出来ていた。


私も村上君も今の仕事がすごく好きだから、仕事の話はいつまでも尽きない。


だから、時間が経つのが本当にあっという間で、気が付けば終電の時刻が迫っていた。


「そろそろ帰らないとな……」


次の企画のことを話し終えたあと、村上君が時計を確認しながらぽつりと零した。


その瞬間、私の心を包み込んだのは、切なさと寂しさ。


それを隠すように、グラスに残っていたコンビニの赤ワインを一気に飲み干した。


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