友情恋人ゲーム〜デス・ミッション〜(仮)
『これより、10分間の休憩にうつります。……ククッ…横山桃香様…恋人が自分を守るため、目の前で殺された気分はいかがですか…?』
―ブツッ
主催者の酷い言葉も耳に入らないくらい、桃香は愕然としていた。
拓海が殺されている時、近くにいたせいか、桃香の顔や制服には拓海のものと思われる血が着いていた。
彼が、あの最愛の彼が、もう、いない?
うそだ。うそだ。うそだ。うそだ。うそだ!!
嘘だと確かめるように、震えた手で目の前の拓海に触れた。
しかし、ピクリとも動かない。顔なんて、拓海かどうかも判らなくなっていた。
拓海の息がないことを悟った桃香は、糸が切れたように泣き出した。
「う…わあぁあああぁ!いやあぁぁああ!!拓ちゃん、拓ちゃああぁん!!」