友情恋人ゲーム〜デス・ミッション〜(仮)

桃香に弁解しようにも、何も言えない。

優しい言葉をかけようにも、何も声が出てこない。


出てくるのは冷や汗ばかり。


このゲームは、悪い冗談などではなく、本当に"命"をかけたゲームなのだと、拓海が身をもって証明した。

そしてそのことをたった今、目の前で突きつけられた。


次は自分が死ぬかもしれない……

悠也は思わずそう思っていた。

そして自分にハッとした。

拓海が死んだのに自分は何を…


友達が死んだというのに、自分の身の心配をしていることに気づいた。

自分のことしか考えられない自分に、驚いた。
最低なやつだと、軽蔑もした。

しかしそう思ったのは、悠也だけじゃない。




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