友情恋人ゲーム〜デス・ミッション〜(仮)


「よし!全員そろったな」

この10人はみんな仲が良く、よく一緒に遊ぶメンバーだ。

前もこの10人でジャンボプールに行ったことがある。



「遊園地楽しみ!いつ行く?」

横山桃香が待ちきれない様子でみんなに問いかける。
栗色のふわふわ巻いた髪を、耳の辺りでふたつ結びにしている。

顔もお人形みたいに可愛らしい。


そんな桃香の彼氏は、剣崎拓海。

真一とまではいかないが、背が高く、バスケットボール部の次期キャプテン。

たれ目で優しそうな外見。実際、男女誰にでも優しく、かつ皆をまとめる力もある。

だから、拓海がバスケ部の次期キャプテンと知って、悠也はピッタリだと思った。



「あ、この券来週末までだよ」

佐野光がチケットをヒラヒラさせながら伝えた。

柔らかそうな黒髪に、クリクリの瞳。
光は、女の子みたいな外見だ。
160㎝ちょっとしか身長がないのもあるかもしれない。


その彼女、木場さくらは頭が良く、色白で泣きホクロが印象的な美人。
大人っぽく、胸下まで伸びた黒いストレートロングヘアーが、より彼女の美しさを際立たせている。


この2人がつき合い始めた時、周りの人は正直驚いた。

身長がほとんど同じくらいだった(高校生は、身長って結構気にするもの)からだ。

しかし、彼女はそんなこと全く気にしていなかった。
それどころか、「身長なんて関係ないと思う。私は例え、光が150㎝しかなくても好きになっていたと思うもの」と言い放った。

かっこいい彼女だ。




「あー…なら、来週の日曜でどう?」

「「「さんせーい!!」」」


さくらの案に全員が賛成し、来週の日曜に決定された。



その後も、五組のカップルで夏休みの予定や世間話をして盛り上がった。


10人全員が、来週を楽しみにしていた。


もちろん、これから始まる悲劇なんて誰一人予想していなかった…。






< 7 / 116 >

この作品をシェア

pagetop