友情恋人ゲーム〜デス・ミッション〜(仮)
「ちょっと…大輝、酷いで?…もうやめとき……」
さくらにかわり、彼女である由美が反論する。
でも、大輝はやめなかった。
「酷い?誰が酷いんだよ!?俺じゃないだろ!!さくらだろ!!?こんなやつに、優しくする必要なんてないって言ってんだよ!!」
大輝も混乱しているのだろう。
普段はこんな人を傷つけるような子じゃない。
むしろ、皆を笑わせる子なのに。
―「やめろ」
悠也は大輝の前に手を出し、睨みながら止めた。
「なっ…悠也…」
「…大輝は間違ってないよ。お前が言っていることは、最もだと思う」
「だったら…っ!」
「でも、そこまでさくらを責めていいわけじゃないだろ。桃香を殺したことを責めるんなら、それはさくらに死ねって言ってるのと同じになる」
桃香を殺さなかったら、さくらが殺されていた。
桃香を殺すなと言うのなら、それはさくらに死ねと言っていることになる。
「………あ……」
自分が言ったことがどれだけ残酷なのか理解し、大輝は静まった。