【完】くすぐったがり彼女
真紀の小さな手を繋いで、部屋に続く階段を上る。
「段差あるから気をつけろよ」
「うん、ありがとう」
俺を見上げながら笑う真紀が、いつもより可愛く見える。
俺、これから真紀と…
ガツッ
「いっ!……っつぅ……」
「わっ!大丈夫!?」
そんなこと考えていたら、思いっきり足のすねを階段にぶつけてしまった。
「かっこわりぃー……」
「そんなこと、ないよ。智はいつでもカッコいいよ」
「真紀…もう、超好き」
「ありがと。私も好きだよ」
真紀はそう言って階段を一段上って俺の隣に来ると、俺の腕に自分の腕を絡めた。