届かなくてもあなたが好き
やっぱり一円だけでも、おさいせん入れるべきなのかな。
さすがに、神様に何もあげないでお願い事なんて図々しいよね。
でも…毎週お参りするたびにお金使ってたら、あたしの全財産がすぐに底をついてしまう…!
どどど、どうしよう…。
……とりあえず、いい子にしてよう…。
ピロリロリ〜ン♪
あたしの携帯にメールが届いた。
メルマガ…。
純君のモバイルファンクラブからだ!
急いでメールを開くと、そこには純君の、今度開催されるイベントの詳細について書かれていた。
来月の16日…!?
あたしの誕生日じゃないか!
これは行くっきゃない!
あたしはさっそく、携帯からチケットを応募した。
チケットが当たれば…イベントに行くことができれば…誕生日に純君に会える!
「こんな最高のプレゼントって、ないでしょ〜♪」
あたしはもう一度神社に戻り、今度は五円玉を投げ入れて、強くお願いした。