ハーフウェイ・ライフ

「心配してくれてありがと。だけど大丈夫。それにカウンセリング受けるお金もないし、誰かに話し掛けるのさえできるかどうか。あんたは赤の他人だから話したの。もう一生会わないと思うし、連絡先さえ聞かなきゃ問題はないでしょ?」

昔、本当に酷い時はカウンセリングも考えたけど、それは出来なかった。
だって、受けたら、自分が異常って認めなきゃいけない。
あたしが一人で認めるならいい。
人に、他人にそう思われて、社会的にもそう思われるのが、どうしてもイヤなんだ。


「……まさか、なんで見舞いに人があんま来ないのかって聞いただけで、ここまで話されるとは思わなかった……」

「どんな答えを期待してたわけ?」

「え? あ、ああ……ただみんな忙しーとか友達にはまだ何も言ってないーとかその程度。オレ自身暇だったし、お前も暇そうだったから話すきっかけにでも、と」

「ふぅん……まあ、あたしだったからよかったけど、もしあたし以外だったら、その質問、結構酷だと思うけど?」

「酷?」
 
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