ハーフウェイ・ライフ
強がりに聞こえるかもしんないけど、あたしは一人のがいい。
ま、さすがに食堂なんかで一人は嫌だから、次の授業の教室なんかで食べるけど。
それで、いつも通りの毎日を終えた帰路。
電車を乗り換えるために、降りてホームを移動する。
慣れた道のりをゆっくりと歩いて、地元の駅に止まる電車を待つ。
もしホームに飛び込んだりしたら、何か変わるかもしれない。
電車の到着間近、ふいにそんなことを思う。
スピードの落ちていく電車は、きっとこの程度でも死ぬんだろうな。
いいことないから、そんなこと絶対にしないけど。
ただ、少し、『非日常』に憧れただけ。
だって、もしも死ななかったらそれは悲惨だから。
それは別に『バカ高い損害賠償』だけじゃない。
きっと、誰も来ないから。
……それは死んでも言えることだけど。
「……何考えてんだか、」
なぁ、自分。
開いたドアから中へと乗り込み、空いていた席に座り、息を吐く。
暗くなりつつある思考を止めたいけど、まあ無理な話。
あー、もう面倒だよな、自分の性格。
静かに揺れる電車の中で、もう何度目か分からないため息を吐いた。