エルタニン伝奇
が、ライナスには一つ、気がかりがあった。
ライナスがサーラを見つけた時点で、彼女を封じていた氷は溶け、サーラも無事救出したのだが、この事実を、彼の本来の故国であるエルタニンは、どう取るだろう。
氷の美姫の話は、伝説として各国に広まっているが、実際に封じられている場所を知っている者はいない。
伝説なので、いろいろな説があり、エルタニンとは全く関係ないものとして伝わっているものもある。
イヴァンでは年に何回か、氷の美姫探索隊が出ていたりしたが、いまだに見つかっていないし、探索に出た者は、相当数帰ってこないという。
つまり、氷の美姫が生還したとしても、誰もわからないのだ。
このままライナスと、静かに暮らせば、おそらくサーラが氷の美姫だとバレることはないだろう。
だが、もしかしたら、故国エルタニンには、正確な情報が残っているかもしれない。
昔々のことなので、当時を知る者は、もういないだろうが、何らかの手段で残しているかもしれないのだ。
サーラが封じられていた場所までが、正確に残っていると、まずいかもしれない。
そう思い、ライナスはエルタニンに入り、この国の氷の美姫に関する伝承を調べ始めたのだ。
ライナスがサーラを見つけた時点で、彼女を封じていた氷は溶け、サーラも無事救出したのだが、この事実を、彼の本来の故国であるエルタニンは、どう取るだろう。
氷の美姫の話は、伝説として各国に広まっているが、実際に封じられている場所を知っている者はいない。
伝説なので、いろいろな説があり、エルタニンとは全く関係ないものとして伝わっているものもある。
イヴァンでは年に何回か、氷の美姫探索隊が出ていたりしたが、いまだに見つかっていないし、探索に出た者は、相当数帰ってこないという。
つまり、氷の美姫が生還したとしても、誰もわからないのだ。
このままライナスと、静かに暮らせば、おそらくサーラが氷の美姫だとバレることはないだろう。
だが、もしかしたら、故国エルタニンには、正確な情報が残っているかもしれない。
昔々のことなので、当時を知る者は、もういないだろうが、何らかの手段で残しているかもしれないのだ。
サーラが封じられていた場所までが、正確に残っていると、まずいかもしれない。
そう思い、ライナスはエルタニンに入り、この国の氷の美姫に関する伝承を調べ始めたのだ。