エルタニン伝奇
「決定打を受けた私は、現最高神官に足場を固められたのです。そして追い打ちのように、王と王妃が亡くなられた。私を追い落とすため、すぐに神官らは王のお付き巫女を選んだことからまず間違いだったのだと、全て私に罪を被せました。しかし、事が事なだけに、私利私欲だけで私を追放すれば、厄介なことになるかもしれません。先代王の全ての祭儀を執り行った私は、現神官も知らないような、事実を握っているからです」
「・・・・・・だから、サダルスウドの位を与え、神殿奥に押し込めたわけか。よく殺されなかったものだな」
「神官には、殺生をするほどの勇気はありませぬ」
だったら何故お前は軍についてきたのだ、と言う突っ込みは押さえておく。
「現に私も、殺すことを躊躇わなければ、今回のようなことにはならずに済んだのです・・・・・・」
「・・・・・・お前の話を聞いていると、全てが繋がっているように感じるな。もしかして、俺の巫女も、関係しているのか?」
サダルスウドは、ふ、と表情を和ませた。
「サダルメリクですか。さぁ、どうでしょう。そうかもしれません。あの者に関しては、本当に直感でしかないのですが」
「あいつは、巫女ではないそうだな。ただの、捨て子だったそうじゃないか」
おや、と呟き、サダルスウドはラスを見た。
相変わらず、優しげな表情だ。
「・・・・・・だから、サダルスウドの位を与え、神殿奥に押し込めたわけか。よく殺されなかったものだな」
「神官には、殺生をするほどの勇気はありませぬ」
だったら何故お前は軍についてきたのだ、と言う突っ込みは押さえておく。
「現に私も、殺すことを躊躇わなければ、今回のようなことにはならずに済んだのです・・・・・・」
「・・・・・・お前の話を聞いていると、全てが繋がっているように感じるな。もしかして、俺の巫女も、関係しているのか?」
サダルスウドは、ふ、と表情を和ませた。
「サダルメリクですか。さぁ、どうでしょう。そうかもしれません。あの者に関しては、本当に直感でしかないのですが」
「あいつは、巫女ではないそうだな。ただの、捨て子だったそうじゃないか」
おや、と呟き、サダルスウドはラスを見た。
相変わらず、優しげな表情だ。