てめぇなんか…嫌いだ!!
「嘘付くな…変態ナンパチャラ男が……」
小さく、震えた声で、自分でも思ったような声が出せなくて。
「ははっ…そう言われても、しゃーないなぁ…」
何か、顔見てないのに、見えてるみたいに…榛の今の顔が想像つく。
きっと眉下げて、ふはって空気吐くみたいに笑ってんだ。
テツにもよくそうやって笑ってた。
何だ…テツ。二週間しか榛と居てないのに、全然榛のこと知らないのに、ずっと前から居たみたいに感じてんじゃねーか。
「このままでえぇ。聞いてくれ」
「…んだよ。チャラ男のくせに…生意気言うな」
「くくくっ…炬哲はやっぱり可愛いなぁ…」
くすぐってぇから…耳元で言うなよ!!
てか…このままじゃ、テツが嫌だ!!
さっきから…ちらほら通る人に、見られてんだよっ!!