花夢














思い出すのはあの日。

















あたしが施設の前に置き去りにされた日も雨だった。


黄色い傘をさして、ずっとお母さんを待っていた。





孤独だった





それからずっと待ち続けたのに
迎えには来てくれなかったよね
























雨が降るとどうしても思い出してしまう。


忘れたいのに、この雨のせいでまた思い出す。






















朱里 あれ、あの子…。まだ待ってんだ笑笑…拓海ならとっくに帰ったっつーの笑
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