花夢
拓海 美桜!おまっ!
電気をつけると、美桜はソファの上で耳を塞ぎ、小さくなっている。…びしょ濡れだ。
拓海 美桜!!大丈夫か!?どうした!?まさか、あいつ…!
美桜 ………っ!
美桜は反射的に俺の手を拒んだ。
拓海 美桜…大丈夫か…?
美桜 ……なんでもない
雨で掻き消されそうな小さな声で
拓海 とにかく、そんな格好じゃだめだ…!着替えよう?
美桜 ……いい
拓海 風邪ひくから
美桜 ………いらないっ!ほっといて…!!