花夢
あたしだって
本気で好きだった
三浦がそんなふうに思っていた事に俺は気付かなかった。
また、傷つけに行ったも同然だ。
さっきまで晴れていたはずの空は強い雨で、俺を濡らした。
拓海 …ただいま
母 拓海…!どこ行ってたのよ!
拓海 ……ちょっと
母 ちょっとじゃないわ!美桜ちゃんが来たわよ?
拓海 ―…美桜が?
前に今日は無理だって言ったはず…
母 さっきまでいたんだけど、あんまり遅いから帰ったわ。あんた美桜ちゃんと何かあったの?
拓海 …え?
母 ……美桜ちゃん、少し痩せたんじゃない?何か悩んでるんじゃないの?
そういえば…
こないだ、ダイエットしてると言っていたから気にもとめなかった
母 …顔色悪かったし………
拓海 わかった…電話してみるよ