花夢
春樹は本気でそういってくれたよね?
あたしは、悲しかった。
本当は喜ぶべきなのに、
涙が止まらないくらい辛かった
春樹を利用してしまうことになるとわかっていたから。
ごめんね。
そばにいてくれるなら
誰でも良かったんだ
あたしを受け止めてくれるなら
―…でも、安心して。
あたしはもうここにはいられない
どんなに人を求めても、
埋まらないものってあると思うんだ。
だから―…
春樹 ………やめた
美桜 ……
春樹 ――…そんなに泣かれたらできねぇよ。