いけない保健教師〜気になる不良転校生〜
「まあ、落ち着いてください。とにかく、我々は付き合って、いずれは結婚という事で…」


「嫌です!」


春田はキリッと“ゴリラ”を睨みつけた。“ゴリラ”がセクハラで訴えられる事を恐れる事が分かったので、春田にはもう恐怖心はなかった。


「なぜですかな?」


「なぜ? 私にも選ぶ権利があるからですわ」


「ふん。男は強くなきゃいかんのですよ。いざって時、女子供を守れんですからな。その点ボクは、他の誰よりも強い。あなたはボクを選ぶべきですぞ?」


(なんて勝手な人なのよ!)


「あなたに指図される謂れはありません」


「生意気ですな。女は黙って男に着いて来ればいいんです」


(ムカつく! こんな会話、もうごめんだわ! こうなったら…)


「私には、すでにお付き合いしている人がいるんです」
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