いけない保健教師〜気になる不良転校生〜
「やっぱり…福山君の事は諦めて、メイクも元に戻そうかなと…」


「そんなのダメよ!」


「え?」


彩香の思わぬ剣幕に、春田はポカンと口を開けて彩香を見た。


「メイクは今の方が絶対にいいし、福山君の事、簡単に諦めるなんて、あんたらしくない」


「私らしく、って言うけど、ちゃんとした恋はした事ないのよ? らしいも、らしくないもないわ」


「それはそうかもだけど、私が知ってる美沙子は、いつも元気で明るい子じゃない? 恋にも積極的じゃなきゃ、美沙子らしくないよ」


「そう言われても…」


「ねえ。福山君に“好き”って言ってないんでしょ?」


「うん…」


「まずはそれね」


「それって?」


「だから…告らなくちゃ。“好き”って言っちゃいなさいよ?」
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