いけない保健教師〜気になる不良転校生〜
「福山君…?」


「迷惑なんかじゃないですから…」


「いいの?」


「はい。どうぞ中に入ってください」


徹也の少し頬を赤く染め、はにかんだような顔を見て、春田はホッとするのだった。


「おじゃましまーす」


と言って春田が靴を脱ぐと、徹也がスッと床にピンク色のスリッパを揃えて置いてくれた。


「これ、私のために用意してくれたの!? 嬉しい!」


「それは…」


「なんてね。あの由美って子が来ればやっぱりこれを履くもんね? 私ったら、なに調子に乗ってるのかしらね?」


春田はバカみたいにはしゃいだ自分が恥ずかしくなり、俯いてスリッパに足を入れた。


「先生のために買ったんですよ?」
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