いけない保健教師〜気になる不良転校生〜
「あ、何か飲み物持って来ますから、先生は座っててください」


徹也は答えをはぐらかし、春田に背を向けキッチンへと向かった。


そんな徹也の背中に、春田はパタパタと駆け寄り、ピタッと抱き着いた。


「イヤ。行かないで?」


「先生、どうしたんですか?」


徹也は春田を振り向こうとしたが、それを阻むように、春田は徹也のお腹に回した手にギュッと力を込めた。


「恥ずかしいから、振り向かないで聞いてほしいの」


「先生…?」


「私ね、福山君の事……好きなの」


「え?」と言って徹也は体をよじった。


「振り向いちゃダメ! このまま聞いて?」


「先生…」
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