いけない保健教師〜気になる不良転校生〜

その徹也に“ゴリラ”は歩み寄り、なおも殴ろうと腕を振り上げたが、


「やめて！」


その腕に春田がしがみついた。


「徹也を殴らないで！ 全部私が悪いんです。私が徹也を誘惑したんです！」


“ゴリラ”は振り上げた腕を下ろすと、春田を振り向いた。


「あなたはコイツを庇うんですか？」


「はい。責任は私が取ります」


「ほお…、どうやって？」


「どう、って…」


“ゴリラ”の血走った凶暴な目付きが恐ろしく、春田は後ずさりをした。


「あんたの行動次第では、コイツを見逃してやってもいいぜ？」


「ど、どういう事ですか？」


「あんたが俺にもやらせれば、黙っててやってもいいって事だよ」


“ゴリラ”の分厚い手が伸び、春田の胸を乱暴にムズッと掴んだ。