いけない保健教師〜気になる不良転校生〜
男子は鎮痛剤をゴクッと飲み込むと、「少し横になっていいすか?」と聞いた。


「いいけど、その前にクラスと名前を教えてくれる?」


春田はボールペンを持ち、ノートをめくりながら言った。


「えっと、クラスは3年…2、いや3組だったかな…」


「はあ? ふざけてるの?」


春田は顔を上げて男子をキッと睨んだ。


「違えよ。今日転校して来たばかりで覚えてねえんだ」


「転校って…、え? じゃあ東高からの転校生って君だったの!?」


「そうだよ。頼むから大きな声出さねえでくれよ。頭に響く」


「ご、ごめんなさい」


男子が東高からの転校生と分かり、春田の表情に緊張が走った。
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