Crew☆Days
『病院に決まってんだろ。』
そう言うと、ヒョイと軽々タケを
抱きかかえた。
それはまさにお姫さま抱っこで
タケはかなり動揺してる。
『お、下ろしてください!』
『バカ。動くな。』
一部始終見てる私たちはしばし
見とれてる。
『ゴメン、ちょっと竹中借りてくな。あ、悠。帽子貸して。』
突然振られた悠は、ぎこちない動きで
赤いキャップ帽を手渡す。
『ちょっと臭いかもだけどコレで顔隠してりゃ恥ずかしくないだろ?』
深くキャップ帽をタケにかぶせながら
悠に向かってクシャッて笑う。
直立不動な悠は遠慮がちに
『いや…臭くない…はずです』と
言ったのがツボにはまって
吹き出しそうになるのを必死にこらえてた。