Escape from the DEAD
要達は学校から街の方へと向かい始める。

学校付近でじっとしていても埒があかない。

市街地が危険なのかどうかを確認する意味も含め、とにかく様子を探る必要があった。

「街の方が危険に決まってるじゃない。街中の方が人が多いんだし」

芹が両手を腰に当てて言う。

「かといって、ずっとこの場にいる訳にもいかないだろう。食料や寝床、これから探さないといけないものもある訳だし」

「同感だな。危険は承知の上…だが救助は期待できないんだ。自分で動くしかないだろう」

要と紅が芹に返した。

(何よ、二人揃って同意見?私だけ除け者みたいじゃない)

とにかく要と紅が仲がいいのが気に入らない芹だった。

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