Escape from the DEAD
それが聞こえたのは、軽トラを発進させてすぐの事だ。

「…っ…二階堂先輩、止めて!」

要の声に、紅は急ブレーキを踏む。

「何だ、いきなり」

運転席側の窓から身を乗り出し、荷台の要を見る。

「……」

無言のまま、耳を澄ませる要。

…聞こえる。

確かに聞こえる!

二発、三発!

「先輩聞こえませんか?銃声だ!」

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