Escape from the DEAD
「いやっ…」

壁際にまで追い詰められる芹。

ゾンビの吐く腐臭臭い息が、彼女の鼻先に吐きかけられる。

「いやっ…いやあっ…」

今にも失禁してしまいそうなほどの恐怖に、涙がとめどなく溢れる。

「いやぁぁあぁああぁっ!」

一際甲高い悲鳴を上げる芹。

その時。

「!?」

交番の前の車道。

そこをノロノロと歩いていた数体のゾンビが、突進してきた軽トラによって撥ね飛ばされた!

同時にその荷台から。

「大丈夫か、来生!」

要が金属バット片手に降りてくる!

< 135 / 241 >

この作品をシェア

pagetop