Escape from the DEAD
高速道路は不思議な事に、全くと言っていいほど一般車がいなかった。

要達の乗る軽トラ一台きり。

料金所にすら誰もいない。

「どういう事だ?一台もいないなんて…」

要が周囲を見回す。

一般道はあれほどの大渋滞だというのに、高速道路のこの少なさは異常なほどだった。

「ゾンビが徘徊してるから誰も通らないのかしら?」

芹がそんな事を呟くが、それにしてもゾンビの姿は一体も見受けられない。

「何にしても用心した方がいいかもな…」

そろそろ暗くなってきた。

軽トラのライトを点灯させながら、紅も注意深く運転する。

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