Escape from the DEAD
ACT9
春とはいえ、夜ともなればまだ肌寒い。

芹はトラックの荷台に座ったまま、微かに身を震わせた。

荷台には幌がつけられているので走行時の風を直接受ける事はないが、それでも寒さは感じる。

「ねぇ…要」

彼女は少し離れた位置に座る要に声をかけた。

「隣、座っていい?」

「ん…え…?」

少しウトウトしていたらしく、芹に話しかけられて目を覚ました要は上の空の返事を返した。

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